【2018年前期版・総まとめ】社会人向けインターンシップにはどんなものがあるのか?

 
Photo:Rawpixel / PIXTA

※5月8日、一部追加

社会人を対象にしたインターンシップ、と一口にいっても、さまざまなプログラムがあります。現在、どのようなものがあるのか、2018年前期版ということで、まとめてみました。

社会人向けインターンシッププログラムは、20代までしか受けられないものが多いのですが、30歳以上が受けられるものも増えてきました。

目的別に大きく分けると、次の2つのタイプがあります。

1.転職・再就職・起業などにつながる
2.スキルアップや意識改革につながる

インターンを通じて、ミスマッチのない転職ができる

1の「転職・再就職・起業などにつながる」とは、試しに働いた後、互いの相性が合えば、働いた職場にそのまま就職できるインターンシッププログラムです。

実際に働いてみることで、その仕事内容や職場環境が自分に合っているのかがわかるので、ミスマッチが防げます。未知の仕事を試す上でも良い機会です。企業にとっても、良い人材を見極められるので、互いにメリットがあります。

その代表は、仕事旅行社の「おためし転職」や、Warisの「キャリアママインターン」リクルートキャリアの「サンカク」のように、企画会議などに出席した後、場合によっては採用オファーが届くものもあります。



 

また、マイクロソフトのように、人材採用のために自社でプログラムを主催している会社もあります。

厚労省の委託を受けた「若者サポートステーション」やハローワークなども、39歳以下の若年層や専業主婦の就職・復職支援のために、セミナーとセットになったインターンシッププログラムを実施しています。


東京都や埼玉県ではシニアを対象にしたインターンシッププログラムがあり、すでに多くの再就職をマッチングした実績をあげています。


地方への移住促進や町おこしのために、地元企業や農家などで試しに働けるプログラムもよく見られます。

とくに多いのは、自治体が支援する農業インターン。農家で仕事を体験した後、その地域の農家に勤めたり、農家として独立したりするのをサポートしてくれます。

このタイプのプログラムは、たいがい参加料は無料です。長期にわたる場合は、給料が支払われることもあります。

ちなみに、「インターン」という触れ込みで募集しているものの、実質的にはタダ働きのアルバイトのようなものも存在します。長時間労働やサービス残業などがあるものは、体のよい労働力確保に使われている場合もあるので、気をつけましょう。

「スキルアップ」や「意識改革」にも効果的

一方、2の「スキルアップ・意識改革」タイプは、今の会社をやめるつもりはないけれど、スキルアップを図ったり、視野を広げたりしたいという人を対象としたプログラムです。

日本生産性本部の「大人の武者修行」ローンディールの「レンタル移籍」エッセンスの「ナナサン」クロスフィールズの「留職」などが、その代表です。



この4つは、いずれもベンチャー企業や優良企業、NPO団体などで、数日~数カ月にわたって、実際に働くプログラムです。「留職」などは、途上国のNGOなどに一人で数カ月間派遣され、現地の問題を解決するというハードさ!

しかし、そうした厳しい状況に置かれるからこそ、劇的に成長するといえます。実際、これらのプログラムに参加したことで、「人が変わったように積極的になった」「まったく違った視点で話すようになった」などという声は数多く聞かれます。

契約形態は、企業同士が契約し、送り出した企業が受け入れ企業やコーディネーターに研修費用を払うのが主流です。個人では行きづらいのですが、「会社に直談判して研修に生かせてもらった」という人もいます。皆さんも、会社を説得できれば、貴重な経験ができるかもしれません。

スキルアップということでいえば、職業訓練講座のなかに、インターンシップが含まれていることもあります。「アグリアカデミア・就農準備講座」などはその一つです。

また、気軽に他の仕事を体験できるということでは、1日だけプロの職場におじゃまできる、仕事旅行社の「仕事旅行」のようなものもあります。

目的にあったプログラムを選んで、人生を切り拓く!

以上のように、社会人向けのインターンシッププログラムはさまざまなものがあります。

インターンシップの良いところは「自由に試せること」であり、失敗を恐れずにできるものですが、あまりに合わないものを選ぶと、もったいない時間を過ごすことになります。

プログラムを選ぶときは、「自分はどんな目的で受けるのか」「何を得たいのか」を再確認した上で、自分に合ったプログラムを選ぶとよいでしょう。

たとえば、日数が短いと濃い体験ができず、学べることが少なくなりますが、たくさんの企業を体験したいなら、短期のものを数多く受けた方が良いでしょう。

一方、日数が長いと、社員さながらの仕事を体験させてもらうことができ、その会社や仕事を深く知ることができますが、社員同様に結果を求められるタイプのものもあります。はじめから厳しい環境を求めていた人にとっては絶好の環境ですが、物見遊山の人にとっては単にキツい環境かもしれません。仕事の難易度は、あらかじめ聞いておいた方が、ミスマッチが防げるでしょう。

人生を切り拓けるようなインターンシップ体験ができるよう、応援しています!

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杉山 直隆「30歳からのインターンシップ」編集長

投稿者プロフィール

ライター/編集者。オフィス解体新書・代表。
1975年、東京都生まれ。専修大学法学部卒業後、経済系編集プロダクションで雑誌や書籍、Web、PR誌、社内報などの編集・ディレクション・執筆を、約20年ほど手がけた後、2016年5月に独立(屋号:オフィス解体新書)。http://officekaitai.xsrv.jp/ 2017年8月に本サイトを立ち上げる

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