【毎年100人以上が参加。年4回実施中】「この仕事にハマるなんて思ってもみなかった」。意外な適職が見つかる、横浜市の若年者&女性向けインターンシップ

 
プログラム説明会や事前研修などは、横浜駅にほど近い就職サポートセンター内でおこなわれる

世の中にどんな仕事があるのかは、知っているようで知らないもの。やりがいを感じたり、楽しく働けたりする仕事は、思いもよらないところにあることも少なくありません。

そんな適職との出会いを生み出して、参加者に好評を博しているのが、横浜市就職サポートセンターのインターンシッププログラムです。

当初の希望職ではない仕事に興味を持ち、就職する人も多数

このプログラムは、市内在住・在学の18~39歳の若年者と、かつて出産や介護などで離職し、現在、再就職を希望している市内在住の女性(年齢不問)を対象としています。

2014年からはじまり、毎年100人以上が参加。うち、平均で8割が就職・復職を果たしていて、さらに参加者の2~3割はインターン実習先に就職しているそうです。

「当初の希望とは異なる仕事に就かれる方も少なくありません。『自分自身が気づいていなかった興味や適性に気づいた』という声も多いですね」と話すのは、横浜市就職サポートセンタープロジェクト責任者の眞野史郎さんです。

たとえば、以下のように、インターン実習を経て、就職を決めた人がいるといいます。

◎運動遊具メーカーに就職したAさん(女性)
「当初は事務職を希望していたけれども、子供用遊具の組立の仕事と出会うと、とても楽しかった。自分の作った製品に愛着がわく」

◎金属熱処理会社に就職したBさん(男性)
「高周波焼き入れという言葉をこのプログラムで初めて知り、面白そうだと思って参加。職人の仕事の奥深さを感じながら、日々取り組んでいる」

◎パッケージ企画製造会社に就職したCさん(男性)
「商品のパッケージを作っている会社があることを、このプログラムで初めて知った。営業先に同行させていただき、営業職を学べた」

「マッチング交流会」で16社の担当者に話を聞き、インターン先を選べる

自分が気づいていなかった適職にめぐりあえるのは、さまざまな仕事との出会いを増やす仕組みがあるからです。

まず、インターン実習先は約80社。IT企業や工業系のメーカー、食品系のメーカー、介護事業者など、バラエティに富んでいます。

実習先を決める前に、複数社の経営者や人事担当者から直接話を聞くこともできます。3日間にわたって開催される「マッチング交流会」がそれです。
午前・午後の2部構成になっていて、それぞれの部で4社の担当者から話が聞けます。1社15分ずつの会社紹介の後、インターン参加者が4つの小テーブルに分かれ、各テーブルをまわる担当者に、1社あたり15分程度、直接、質問ができます。

「3日間中、前半の2日間は若年者向け、後半1日が再就職を目指す女性向けとしています。毎日違う会社の担当者が来るので、最大で16社の話が聞けます」(眞野さん)

こうして、さまざまな会社の話をじっくり聞いた上で、インターン実習先を決められるというわけです。

3~10日間のインターン実習。合うなと感じたら、採用面接も

インターン実習期間は最大10日間。平均的には3~5日程度、受け入れ先に通い、最大1日8時間実習をおこないます。
「あくまで就業体験ですので、本格的に仕事をするというより、軽作業や事務のアシスタント的な仕事を体験します。さまざまな現場を見学し、職場の雰囲気を味わってもらうことが中心となります。十分な実習がつめるよう、企業には事前に履修計画書を出してもらっています」(眞野さん)

サポートセンターでは、受け入れ先への就職のあっせんはしませんが、就業体験を通じて、受け入れ先に就職したいと考えたら、実習生が自ら企業に対して採用面接を申し込んでもOKです。

複数の会社でインターン実習をすることも可能

このプログラムのもう一つ大きな特徴は、複数の会社で就業体験をすることも可能なことです。
「1社目を体験したけれども、他の会社でも就業体験をしてみたい」と感じたら、1社目のインターン実習が終了した後に、他の企業でのインターンも申し込めます。実際に、3社でインターンをした人もいるそうです。
年度事業なので、インターンシップ生として登録した人は、翌年3月末まで何度でもインターンシップ制度が利用できます。

「インターン実習といっても、働くこと自体に不安がある」というニーズに応え、インターン実習前には、集合研修が用意されています。5日間にわたって、ビジネスマナーや業界研究、応募書類の書き方、面接対策などが受けられます。適職探しから就職まで一貫して、センターのキャリアコンサルタントが個別にフォローしてくれるそうです。

年4回開催。第1期は5月スタート

このプログラムは年間4回おこなわれています。直近では、2018年の第1期が5~7月にかけて開催される予定で、原則的に、5月1日(火)13:30~、7日(月)10:00~、8日(火)13:30~におこなわれる説明会への参加が必要です(要・事前予約)。期日が差し迫っているので、興味のある人は、お早めに問い合わせてみてください。


【横浜市インターンシップDATA】
実施期間:年に4回開催。2018年の第1期は、集合研修は2018年5月14日(月)~18日(金)。マッチング交流会は21日(月)~23日(水)。インターンシップは6月1日(金)以降
場所:横浜市就職サポートセンター、インターンシップ先
受講資格:1.市内在住・在学の18~39歳の未就業者、2.市内在住の、出産、介護などの理由で離職したが、再就職を希望する女性(年齢不問)。
プログラム内容:最大10日間のインターンシップ、5日間の集合研修(ビジネスマナー、面接対策など)、マッチング交流会(3日間)など
募集定員(第1期生):若年者13名、再就職女性13名
受講料:無料(センターの費用負担で、インターンシップ保険に加入)
支援金:横浜市から1日2,000円が支給される。10日間・2万円が上限(インターンシップ期間のみ対象)
交通費:自己負担
食費:自己負担
インターンシップ後の就職:サポートセンターからは就職のあっせんはしないが、実習生が受け入れ先に採用面接を申し込むのは自由

(応募締め切り)
2018年の第1期は5月1日(火)13:30~、7日(月)10:00~、8日(火)13:30~のいずれかの説明会に参加することが必要(※事前予約制。以下までTELを)

(問い合わせ・申込み先)
■横浜市就職サポートセンター(※横浜市が株式会社パソナに運営を委託)
横浜市神奈川区鶴屋町2-23-2 TSプラザビル16階 パソナ内(最寄りは横浜駅)
Tel:0120-915-574(平日9:00~17:30)
URL:http://wsy.city.yokohama.lg.jp/intern

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杉山 直隆「30歳からのインターンシップ」編集長

投稿者プロフィール

ライター/編集者。オフィス解体新書・代表。
1975年、東京都生まれ。専修大学法学部卒業後、経済系編集プロダクションで雑誌や書籍、Web、PR誌、社内報などの編集・ディレクション・執筆を、約20年ほど手がけた後、2016年5月に独立(屋号:オフィス解体新書)。http://officekaitai.xsrv.jp/ 2017年8月に本サイトを立ち上げる

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