【年2回募集。育児中のママならOK】保育の仕事がわかり、育児のブランクを埋められる。春日井市・東部子育てセンターの「ママインターン」

 
職場となる春日井市東部子育てセンター

 

育児中の女性が、再就職の足がかりとして、短期間の就業体験をする「ママインターン」。近年、全国各地で開催されるようになりました。

そのなかで、
「子どもに関する仕事が体験できて、楽しい」
「育児のブランクをしっかり埋められ、再就職への良いステップになる」
と参加者から好評を博しているのが、愛知県・春日井市東部子育てセンターのママインターンです。

3年前にスタートし、これまで22人が参加

春日井市東部子育てセンターとは、NPO法人あっとわんが指定管理者として運営している施設で、子供が遊べる広場が常設されているほか、各種イベントや予約制の一時預かり(生後6ヵ月以上就学前までの乳幼児が対象)などをおこなっています。

ママインターンは2014年からスタートし、今年で4年目となります。
「発端は、センターのボランティアが集まらず悩んでいたこと。そこで若いママたちに意見を聞くと、『子育て支援にはかかわってみたいけれども、フルに働く余裕はないし、無料ボランティアも抵抗がある』という声が多く聞かれたのです。それなら、子育て支援の場で短時間だけ働く練習ができる上、多少のお金がもらえる仕組みがあったらどうか? と考えたのです」と話すのは、あっとわん代表理事の河野弓子さんです。

ママインターンには、これまでにのべ22人が参加。現在も4人程度が働いています。

応募資格は、現在、育児をしながら働く体験をしたいと考えているママ。春日井市以外に住んでいる人でも参加可能です。今年10月におこなわれた説明会でも、名古屋市や瀬戸市から来ている人がいました。

子育て支援の仕事が体験できる。チャレンジして自信がつく

具体的には、週2回、決まった曜日にセンターに通い、10:00~14:00の4時間程度、東部子育てセンターの仕事をお手伝いします。期間は半年間ですが、状況によってはもう半年延長し、1年間実習することも可能です。

実習の内容はさまざま。ざっと紹介すると、次のような仕事をおこないます。
◎受付業務(利用者登録、一時預かりなど)
◎おもちゃの消毒、掃除
◎子どもの遊び相手
◎製作物の作成(壁面掲示、工作キットの準備)
◎館内でおこなわれるイベントや親子教室(読み聞かせ、座談会など)

また、保育士の資格を持っている場合は、一時預かりの部屋で、預かった子どもの世話をすることもあります。

「最初は簡単なお手伝いから始めて、少しずつ難しい仕事にチャレンジしてもらいます」と説明するのは、あっとわんでママインターンを担当する出井英美さん。
「たとえば、イベントの時に前で説明してもらったり、壁面掲示のアイデアを考えてもらったりといったことです。無理強いはしませんが、チャレンジした方が働く練習になりますし、自信にもつながります。自分では大したことがないと思っていた作業をしたら、周囲からほめられて、実は特技だと気づくことも少なくありません」

半年ほど経験を積んだら、ママインターン生の希望を聞いて、親子向けの企画を実施することもあるそうです。
「もともと保育士や幼稚園教諭だった人だけでなく、そうした資格のない人が、いま学んでいることを披露するケースもあります。前日眠れない思いをしたけれども、講義が終わったら、お母さんたちから感謝され、すごく嬉しかったという声も。そうして自信をつけた姿を見るのは、私たちにとっても嬉しいことです」(出井さん)

1~2か月に1回程度、スタッフとの面談があります。悩みがあれば、この場でじっくり相談もできます。

1日2000円の実費が支給される

ママインターンは無給の場合も少なくありませんが、東部子育てセンターのママインターンは交通費や昼食代などの実費として1日・2000円が支払われます。ちなみに、雇用契約ではなく、有償のボランティアという形です。

決められた日に通うとなると、子どもの急な発熱などが心配ですが、ママインターンでは、気兼ねなく休むことが可能です。休んだ場合の振り替えもありません。
「ただ、慣れてきたらあえて休まずに、身内の方などに面倒を見てもらったりすると、将来、再就職した時の練習にもなるでしょう」(出井さん)

また、途中で仕事が決まった場合は、そちらを優先して子育てセンターでのインターンをやめることができます。

保育士の資格を取った人や、子育てセンターの正規スタッフになった人も

このママインターンを体験することで、参加者は、子育て支援の仕事の経験を積むことができ、再就職への自信を深められます。再就職に直結した人も少なくないようです。

「この体験をきっかけに、保育の仕事に興味を持ち、保育士の資格を取った人もいます。また、子育てセンターでの仕事にやりがいを持てるようになり、あっとわんのスタッフになった人も4人います。実は私もその一人です」(出井さん)

また、1日のうち4時間を仕事に費やすことで、家庭と育児と仕事の両立ができるか、試せることも、ママインターンに参加するメリットといえるでしょう。
「参加した方から最もよく聞かれるのは、『子育てしながら働くイメージがついた』ということ。これは経験してみないとなかなかわかりません。育児をしながら働くことを考えることは、生き方を考えること。このママインターンが生き方のヒントになれば嬉しいですね」(河野さん)

次は2018年3月に説明会を開催する予定

募集は年2回。次回は2018年4月~9月にかけてのインターンで、来春に説明会がおこなわれる予定です。

募集は年2回。その前に説明会がおこなわれている

本サイトでも告知する予定ですが、気になる人は、あっとわんのホームページをこまめにチェックしてみてください。


—インターンシップDATA——————————————
実施期間:基本は半年間。直近では、2017年11月1日(水)~2018年3月30日(金)に実施
実施時間:10:00~14:30(もしくは14:00)の4時間程度
受講資格:子育てをしながら働く体験をしたい人、子供の預け先が確保できる人、過去に就業経験がある人(パート・アルバイトでもOK)。春日井市以外に住んでいる人もOK
体験内容:春日井市東部子育てセンターでおこなっている子育て支援事業の補助
賃金:賃金はないが、交通費・食費として1日2000円の実費を支給
体験後の就職:インターンを体験した後、あっとわんのスタッフになった例もある

(問い合わせ・申込み先)
■NPO法人あっとわん(春日井市東部子育てセンターの指定管理者)
TEL:0568-92-5481
あっとわんURL:https://npo-atone.jimdo.com/

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杉山 直隆「30歳からのインターンシップ」編集長

投稿者プロフィール

ライター/編集者。オフィス解体新書・代表。
1975年、東京都生まれ。専修大学法学部卒業後、経済系編集プロダクションで雑誌や書籍、Web、PR誌、社内報などの編集・ディレクション・執筆を、約20年ほど手がけた後、2016年5月に独立(屋号:オフィス解体新書)。http://officekaitai.xsrv.jp/ 2017年8月に本サイトを立ち上げる

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